日本・アメリカ ビジネスセミナーに行ってきました。インディアナ州のボールステイト大学で教鞭を執り、日系企業、アメリカ企業の指導をされ、活躍されている富沢大学教授が講師でした。
セミナーは日本人企業が会社をどのようにとらえているか、日本人の言動の文化的背景などをビジネスと絡めて紹介されていました。
おそらく、日本人という民族は海外の人から見るとまったく検討付かない民族なんだとつくづく思いました。
面白い例として、日本人はあまり言葉に頼らないと言うことを仰っていました。考えてみれば、そうです。このブログでもたびたび登場していますが、「それくらいわかるやろう」と言う考えですね。
これは、同じ文化背景を共有する人間しか分からないことです。いわゆる、空気を読むと言うことです。日本では「常識」かもしれません。
富沢教授自身の体験でお話しされていました。
富沢教授の奥様はアメリカ人です。ある日曜日の夕方、富沢教授が奥様に、「今何時?」と聞かれたそうです。
富沢教授の奥様は、「4時。」と時間を教授に告げました。
しかし、富沢教授は時間を聞きたかったわけではありません。さあ、教授の意図はなんだと思いますか?
富沢教授は実は4時という事は知っていました。だから、
「もう4時でしょ。夕飯の支度をする時間じゃないかい?」
そういうことを実は言いたかったのです。
うちの家では、たぶん、
「おう、もう、5時か!」
なんていうことを言うかもしれませんね。
相手に思っていることを直接言わないことは私もしばしばあります。アメリカでは、直接的に言っても良いのですが、直接的表現が許されるので、直接的に反発を食らうこともあります。
そのような事を避けるためにも、日本の表現方法をうまく使うと非常に効果的に自分の望んでいる結果が得られます。これ、本当です。^_^
アメリカと日本
民族の違う人間が一国を形成しているので、自分の主張というのは非常に大事になってきます。
しかし、日本は同じ文化を共有し、また、非常に狭いところで「寄り添うようにして」生きてきました。だから、アメリカのような直接的な表現ではなく、「和」を乱さないように間接的に表現をする方法を生み出しました。
どちらが良いというのではなく、我々が生まれ育った環境と歴史が作り出した、文化が違う。
座る位置もしかりですが、これは侍時代にさかのぼります。偉い人やゲストは部屋の出入り口から離れて座って貰う。これは、ボスやゲストを突然の襲撃から守るためです。
これは私も剣道を教えるときに座る位置、上座、下座の説明にいつも使っています。こういうはなしをすると、海外の人は非常に興味を示し、また、深い理解を示します。
こういうことを日本人ももっと説明することができるようにならないといけないと、改めて感じました。
私は剣道を教え始めてから、色々質問されて、自分で剣道の「歴史」や「礼儀・作法」を勉強しました。聞かれなければ、全く気にしない事が本当にたくさんありました。
だから違いに気づくことは、自分を知るきっかけにもなります。非常に面白いですね。本当に。
非常に有意義な一日でした。
しかし、全く日本人と接したことのない人達が、日本企業と接しなければならない環境がこのインディアナ州にできつつあります。
これは非常に良いことですね。これを切っ掛けにして本当の意味での異人種間の理解を深めていけたらよいと思います。
異文化も人間関係と一緒で、直ぐに見えてくる良いところや悪いところは氷山の一角。時間が経たないと分からないところは、本当にたくさんあります。
インディアナと日本の関係が本当の意味での異文化交流となることを望むと共に、それに貢献したいですね。
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